Mae Lab 前真之サステイナブル建築デザイン研究室

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新田 光宣

博士課程

新田 光宣

Mitsufusa Nitta

一生かけて取り組みたい課題を絶賛解決中。

Q.他大学で修士課程を終え、就職までされた上で
前研究室に興味を持たれたのはどんな点ですか。

 

地形や風、冷気などが及ぼす影響を都市計画にどう反映させるか、という研究をしてまいましてそのまま博士に進んで研究も続けたかったんですが、そのテーマを研究している大学が日本になくて、海外の論文も漁ったんですけど真ん中の研究をしている大学がなくて…。既に卒業もしていたので、そのまま研究先を探し続けるわけにもいかないしと思っていたところでたまたま縁があって前職に入社しました。

 

私が研究を続けたいことも、研究機関が見つかったら退職する旨も伝えた上で快く採用いただきました。本当にありがたいです。
そこでは住宅の省エネ計算を主に担っていたのですが、もっと効率的な計算方法があるんじゃないか、と思いもっと研究したいと思うようになったんです。それで探し始めたら前に所属していた研究室の先輩がちょうど東大の別の研究室にいて、共同で前研究室と研究を進めていてそこで初めて前研究室を知りました。まさに今、自分が最も掘り下げてみたい研究テーマだったので会社を辞め2024年の9月に入室し、今に至ります。

Q.研究室の良さってどんなところですか?

 

大きな視点で都市計画をとらえると、建物ばかりでなく気候、風、生態系に至るまであらゆるものが密接につながっています。それなのに研究に落とし込むと細分化されてしまう。だから私が研究している分野は修士までしかなかったのかもしれません。

 

高校時代を思い出します。人が心地よいと思う空間や都市を創りたいと思い工業化に進んだのですが、設計演習では奇抜さとか新しさが目立って、人に配慮した設計やアイデアなどはあまり評価されないんですよね。私がやりたいのはどうすれば人が快適に過ごせるか、ということに尽きますし、前研究室の理念とも合致します。以前はランドスケープという大きい視点で研究に臨んでいましたが、今は住宅という等身大の視点から人の快適さを追求しています。

 

俯瞰でも等身大でも見えている景色は同じ。前研究室の研究の観点は人のため、地球のためですし、企業の方々と共同研究することも多いので自分の研究の成果が世に出て、実感しやすいと思います。それが一番の魅力と思います。

 

最後になりますが、企業と協業するテーマも住環境、地球環境に配慮したものなので多角的です。今、まさに求められている事象で解決しなければならない課題なんだと思います。そこには必ず自分がまだ見ぬ視点もあるはずで、点になっている都市計画の研究を面にするというか、すべてを統合的に学べる分野をつくることに人生を賭けて取り組んでいけたらと思うんです。

 

私が生きている間にできなかったとして、後世の人が研究を継いでくれたら今世紀中には実現できると信じています。そんな研究結果を残したい。

 

新田 光宣

Profile
新田光宣 / Mitufusa NItta
博士課程
関西大学修士課程修了