前 真之 (マエ マサユキ)
東京大学大学院 工学系研究科 建築学専攻 准教授
博士(工学) 一級建築士
いわゆる建築環境を専門に、エコハウスの進歩と普及につながる研究を行っています。
目下の最重要課題は、暖房や給湯にエネルギーを使わない無暖房・無給湯住宅の開発ですが、およそ環境に関わることには大概興味を持っています。
建築研究所という国の研究機関に在職して、純粋に研究だけをやっていた時期もありました。でも大学の教員になってからは、自分1人で研究をやるのではなく、学生の人たちと一緒に研究や勉強をしていきたいと願っています。
私自身は建築の設計を専門にしていませんが、学生の人が設計や研究をのびのびできる環境、プラットフォームを整備することが大事だと感じています。実際、多くのOBが素晴らしい成果を残していってくれています。
環境やエネルギーの問題が社会を賑わせていますが、建築はこうした新しい問題に十分対応できていません。でも、日本には全国に意識の高い素晴らしい人達がたくさんいます。そうした人たちと一緒に考えて行動していければいいな、と願っています。
https://www.facebook.com/mae.masayuki
コラム記事(外部リンク)
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日経WEB 「薪ストーブ」 後悔しないための心得
著書
エコハウスのウソ 増補改訂版(日経BP社 2015年12月出版)
旧版に大幅に内容を追加し、住宅に関する40+1の身近なテーマについてそのウソホントを考えてみました。ここでのエコハウスは特別なものではなく、みんなのためのもの。住宅について興味のある人誰にでも読みやすいよう、いろいろと工夫をしながら書きました。特に気候を素直に捉え、快適な温熱環境とは何か?を重視しています。
エコハウスのウソ(日経BP社, 2012年6月出版)
今までの研究のまとめを、一般の人たちにも楽しく読んでいただけるようにと願って書いたものです。ちょっと刺激的なタイトルかもしれませんが、書いた本人はいたって真面目。
日経アーキテクチャーに2011年に連載していたものに大幅に加筆して、ほとんど書下し状態になってしまいました。学生の人たちと調査する中で、環境建築の「定石」に疑問を感じ、当たり前と思い込んでいることに科学的な視点から再検討を試みました。韓国語にも翻訳されています。
あたらしい 家づくりの教科書(共著 2016年08月)
大事なことは目に見えない。家づくりは「見えないこと」が大事です。家づくり、最初に知っておきたい基礎知識、「高性能なエコハウス」のつくり方を、家づくりの最前線で活躍する9人のエキスパートが紐解きます。はじめの熱的な快適性について書かせていただいています。
エコハウスへの誘い(共著 2014年02月)
環境省の「21世紀環境共生型住宅のモデル整備建設促進事業」による全国20の自治体で完成したエコハウスの調査を元にまとめました。研究室の住宅調査の原点です。多くの知見を得るとともに、全国に素晴らしい建築家の方々が努力されていることを知ったのが一番の成果でした。